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2008年8月

トラックの後輪

ネットで拾った興味深い“連合軍”側の写真。
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牽引している砲は、ソビエトの76.2mm野砲、御馴染みのF-22(M1936)である。ミッキーマウスパターン?の迷彩塗装が珍しい。牽引しているトラックは、ソビエト製ではなさそうで、おそらくレンドリースの米英加のいずれかの装備。となると、写真の雰囲気からしても撮影は大戦後期の可能性もあるが、野砲の形式が古いので断定はできない。
注目したいのはトラックの後輪。通常のタイヤがむき出しになっているのではなく、なにやら巻かれているブツがある。どうやら悪路走破用のアタッチメントのようで、接地圧の軽減を図ることで、簡易的なハーフトラック状態を作り出しているのではないだろうか。同様の例はBA-10などにも見られ、実際に冬季に実用されている記録も残っている。また、ソビエトはZIS-42やGAZ-30のようなトラックの後輪部分をハーフトラック化した車輌も使用している。それに、撮影状況も、かなりの荒れた悪路のようで、この装備の有効性を物語る良いショットになっている。
アタッチメント自体は、BA-10で使ったような立派なものではなく、座りも悪く、あくまでも現地で作ったといった程度のもので、正規品とは思えない(レンドリースのトラックであれば当然か)。ひょっとすると布地か何かを気休めに巻いた程度のものかもしれない。

…それとも、単に後輪の泥除けが痛んで外れかかっているだけに見えなくもない気がしてきた。それでは、あまりにも夢がないんだけどね。

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尖頭ボルト

車体前面装甲は、IMAのキットに含まれているパーツを使用。
レジンキットを作っているのに、ここまでの工程でIMAのパーツを使ったのは、レーザーカットされたアクリル板である車体側面のスペーサーだけであることを、今更ながら気づく。

ということで、今回「初」のレジンパーツを扱う。IMAのこのパーツは、初期型の特徴である方形の車体機銃孔と操縦手ハッチを再現するもの。基本形はさておき、細部としては表面のボルトのディテールが気になるところ。ボルトは通常の六角ボルトではなく、頂点にかけて角錐になる、いわゆる「尖頭ボルト」。目立つ車体前面でもあり、この部分はきちんと再現したいところだが、残念ながらIMAのパーツでは尖っていない通常の六角ボルトになっているのだ。

巷にボルトのディテールアップパーツは溢れているが、尖頭ボルトとなると、モデルカステンのものの他、数えるほどしかない。モデルカステンのパーツも、とりあえず購入してパーツボックスに入れてはあるものの、あまり使った試しがない素材のひとつ。

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このセットに含まれている尖頭ボルトは、大小2種類あるが、今回は「小」を使用。ただし、これでも若干のオーバースケールだろう。このセットのボルトパーツは、ランナーから「生えている」系の成型なので、削ぎ落としての使用になる。チャーチルの前面装甲の尖頭ボルトは、錐状になっている部分だけが表面に出ているため、それより下の柱状部分は不要となる。

最初に試したのは、プラ板にボルト径の孔を穿ってジグとし、これをスペーサーとして咬ませた上からエッチングソーで切り取る方法。これで簡単に作業完了かと思いきや、エッチングノコを進める際の「ブレ」の誤差が許容範囲を超えることが判明。時間をかけて慎重に作業をしても、高い歩留まりは期待できなかったので、この方法は断念した。

次に試したのは、ボルト本体には加工を施さず、前面装甲板に貫通する孔を開けて、パーツの後ろからボルトを差込んで、尖頭部分だけを表面に出す方法。この方法、ボルトの高さを揃える工作精度は確保できるが、問題はIMAのパーツ表面に正確に孔を開けること。多少ボルト系が大きいこともあり、開口位置が少しでもずれるとモールドを潰してしまうことになるので、やはり断念。

次は、ボルト本体をヤスリがけで削っていく方法。普通のパーツを削るようにするのでは、パーツの正確な保持ができないため、初期の検討段階で破棄していた案であったが、パーツ保持をゴム系の素材で行うことで、適当な力加減で(パーツを損ねることもなく)ヤスリがけしようとした。ゴム系の素材としては、100均で購入した印鑑マット。普段はパンチ&ダイ等の作業台にしているもの。この裏面にカッターで切り込みをいれ、ピンバイス(1.0mmφ程度。ゴムを冷凍でもしない限り、ドリル刃を進めると素材が逃げるが、ボルトを保持する目安にするだけなので、正確に開ける必要はない)で開口しておく。ここにボルトパーツを挟み込み(ゴムが裂ける方向に伸ばしてホールドする)紙やすりで蓋をしてパーツが飛ばないようにして(でも、飛ぶ。少なからず飛ばした。ゴムの弾性のために、よく飛ぶんだわ)高さが減じるように丁寧に削っていく。ゴム側からパーツが押されるので、削り過ぎないように注意し、力加減を調整するが、やはり削りムラが出るため、パーツの精度が出ない。

結局、ランナー部分にパーツをつけたまま、柱状部分からデザインナイフで尖頭部分を平行に切除するという、もっともベーシックな方法に落ち着いた。パーツ本体を保持するために適当な厚さのプラ板をあてて、パーツが動かないよう、デザインナイフの刃先が垂直に進むよう、注意をしながらカット。できたものから、デキの良いもの10個を選別して使用。

試行錯誤してみたが、結局は『とにかくたくさん作って、たまたまうまくできたものを選んで使う』のが効率が良いようで、作業精度を上げるより結局はうまく行くという経験則がまたひとつ積みあがったのであった。要すれば「下手な考え休むに似たり」だったり「急がば回れ」だったりするのかね?

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車体前面の工作開始

履帯の工作に目処が付いたので、車体前面を仮組み。車体前面まわりは、若干の隙間もあり、勘合の調整をしないといけない。

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ここまで来ると、そこはかとなくウレシイ。

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TrojcaのT-34資料本

ポーランドのTrojcaからT-34の資料本のリリースが予告されてから、どれくらいの時間が経っただろうか。

当初は、「T-34 at War」がタイトルで、表紙とサンプルページも公開されていた。著者は、Trojca本人に加えて、J.J.Fedorowiczから多数のドイツものの大著を上梓しているKarlheinz Munchも名を連ね、ドイツソース(ボイテ?)の未公開写真の掲載も期待できるところだった。

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しかし、いつの間にかこの表紙イメージが消えると共に、タイトルも変更され、よりシンプルに「T-34」となった。著者は変わらず。

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しかし、こちらも一向にリリースされる気配がなく、ずっと「刊行予定」のままである。一日も早い刊行を期待したい。

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履帯ガイドの工作

チャーチル初期型の足回りの上面には、リターンローラーのような仕組みはなく、レールによるガイドで履帯が送られるようになっている。こういうところがこの戦車の前近代的なテイストなのである。

ちょうど誘導輪の後方、車体側面スポンソンとの間の空間は、極初期のチャーチルでは何の造作もなく履帯が垂れ下がっていたのだが、初期型(改修後)では、履帯のガイドレールが追加された。これが車体側面のスリット部分から「チラ見」できるため、作らなければならない。

工作は、エバーグリーンのプラ帯板の0.5mm厚、0.4mm厚、0.25mm厚を駆使して作成する。何せ強度が確保できない厚みと構造なので、トランプのピラミッドを作るようなストレスフルな作業になることが予想され、裸でガイドレールを作るのは早々に諦めた。これは反則なのだが、先に履帯を作っておいて、その下の隙間にガイドレールを作り上げることにした。こうすれば、ガイドレールと履帯を密着させやすいというメリットもある。

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完成したガイドレール部分。車体側面のボルトとの位置関係で寸法を推定したが、出来上がってみると、ちょっとバランスが悪い。本来は、三組の支柱の間隔が一定であるのが正解ではないかと思う。とはいえ、最前列の支柱はほとんど見えなくなることもあり、この程度で良しとしたい。

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重履帯の工作

IMA製の重履帯の成型状態がいまひとつであることは既に指摘済みであるが、車体に組み込むため、成型状態を選別して作業を進めている。

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開口して可動式にすることも夢見たが、ただでさえ数が足りなそうなので、これ以上コマを破損して失うリスクを避け、素直に接着してしまう。強度と作業性を考えて、エポキシ系接着剤を使用。何コマかに分けて接着して組をつくり、単独リンクとあわせて曲面部に合わせていく。履帯ヒトコマが大きいのと、チャーチルの足回りは微妙なカーブがあるのとで、自然に曲げて固定していくのはカンタンではない。これに関しては、可動式にしたほうが断然うまく作業が進むだろう。

車体中央部側に付いている起動輪周囲まで取り付けるためには、車体側面部と中央部を接着しないといけないので、以後、履帯装着が完了するまでに、まずは車体中央部との接着に備えて先に作業しなければならない部分を進めておく。

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車体後面の工作(ほぼ)完了

車体後面の工作の大半が終了した。
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下部後面板には、アンカーボルト?のモールドを0.13mmプラシート(イエサブ製)をパンチ&ダイ(.10mm)で打ち抜いて再現。
グレーに着色されているので、作業がしやすい。

その両側には、固定用のアングル(エバーグリーン)を取り付け、ボルトはウェーブのリベットを使用。これはちょっとオーバーサイズだったかも。

キットのパーツを加工した上部後面板の下面にはグリルのフィン部分を再現。これは、エバーグリーン(0.25mm厚)でタミヤのプラ角棒(1.0mm角)を挟んで作成。ボルトは、昔買ったまま持ち腐れて熟成していたCalibre35製0.65mmのボルトヘッドセットより。エポキシ系接着剤で固定し、フィン内部にはタミヤのプラ丸棒(1.0mm径)をチョッパー2で同サイズに切り出したものを配置(完成すると殆ど見えないだろうけどネ)し、ボルトの受けになるパイプ部分を再現。

上部後面板両端にもアンカーボルト?があるようなのだが、全く目立たず、写真によっては確認できないものまであるので、工作はオミット。

この部分だけ、やけにディテールまで作りこんでしまって、全体の工作の進捗状況から見るとアンバランスになったかもしれないが、初期のチャーチルの特徴でもあるため、欠かせないものだ。また、工程上はこの時点である程度まで処理する必要がある作業だし、かたちが見えてきたので、今までエンドレスな基本工作が続いてきた中で、すさみつつあった模型魂のリハビリになったのが何より。

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T-34-57

ロシアの掲示板で拾った写真。

砲身の防盾との接合部分の周囲がカラー状になっていることから、ほぼ確実にT-34-57だろう。橋?から脱落したため、砲塔と車体の半分が埋もれてしまっているため、ディテール詳細がわからない。マーキングも不明なのが残念。

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車体後部下面

実車写真を観察した結果、チャーチル初期型の車体後部の構造は、後期型とは異なっていることがわかった。タミヤのキット及びIMAのパーツでは、車体後部下面板は、車体側面板の上に重なっている構造になっている。ところが、初期型ではどうやらここは車体側面板の間に車体後部下面板がはまるようになっているのだ。

よって、タミヤのパーツもIMAのパーツも使えず、プラ板から自作することにした。
自作といっても、単なる板状部品なのだが…

目的のサイズに切り出し、ヤスリ等で形状を調整して現物合わせ。同時に、車体後面板(垂直部分)も作成した。IMAのパーツには謎の?フィン状の突起がモールドされており、タミヤのパーツもクロコダイルトレーラー牽引具が付いているので、これらを修正するよりは自作したほうが楽。

車体後面板につく発煙装備は省略。現存する展示車輌には付いている例が多いのだが、より初期の車輌にはこの装備が無かった形跡がある。時代的に後のものを遡って再現するのは言い訳が立たないミスになるので、安全のため取り付けないこととした。(単に工作が面倒ということもある)

また、車体後面板の下端にはボルト?リベット?状の丸い跡がある。これは接合用のアンカーボルトだと解釈して再現。ここに限らず、チャーチルの表面には、リベットなのか、アンカーボルトなのか、はっきりしないディテールが多いので、現存車両を中心に、よく研究しないといけない。

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AFVクラブ チャーチル テストショットの補足

知らない間にPMMSにテストショットの写真が追加されていた。

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サスペンションは金属製スプリングを入れるのかな。パーティングライン消しの手間を省くことが、塗装の面倒を上回ったということで、まあ理解できる。

この写真はサスを見せるためのものだろうけど、むしろ後部フェンダーの一部の立て付けが悪くなっている(外れかかっている!)のに注目だ。この部分は取り外し可能なのだろう。やはり、オーバーフェンダー全体が取り外し選択可能なようになっていると思いたいところ。いよいよ期待が膨らんできた。続報を待つ!

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いよいよ発売カウントダウン開始?

遂に来た! AFVクラブのチャーチルのテストショットが来たよー!!

遅れに遅れていたので、これは年越しかなと思っていたところ、なんとか秋(9月?)発売に間に合わせるみたい。ブロンコとは違って、テストショットが出てから発売までそれほど期間は空かないと思いたい(もっとも、テストショットを打ってから製品発売まで間があるということは、それだけテストショットを吟味して、必要な修正を加えているはずなので、一概に即発売が良いわけではないが)

PMMSから借用した写真を何点から貼っておく。全体のイメージは悪くないんではないかな。

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車体後部に牽引フックがついていたり、第2・3ボギー間が溶接強化型になっていたりするので、比較的後期の生産型をモデライズしているようだ。現存するMk.IIIからすると、アバディーンのものよりは、ボービントンにある(状態がよい)Mk.IIIベースのAVREを(メインの)取材対象にしたのかもしれない。

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フェンダーの最後部は着脱可能なようだ。今取り組んでいる工作部分なので、デキが良すぎるのではないかと複雑な心境。一方で、他のフェンダー部は取り外した写真が無いのが疑問。最前部フェンダーも外した写真がないようだけど、ここはタミヤのキットと同じく着脱選択可能だろう。その他のフェンダー部分も、着脱選択若しくはコンバーチブルになっていると良いのだが。

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フェンダーの薄さが再現され、幅広の履帯との位置関係がうまく再現されているようだ。チャーチルのフェンダー上部が若干広がり気味に膨らんで処理されているのは、履帯との干渉を避けるためだろう。タミヤのキットは取り外しが想定されていないが故にフェンダーが厚く、履帯幅にまで影響を及ぼしているようだ。AFVクラブのチャーチルが世に出れば、フリウルあたりから「正しい」幅のチャーチル履帯(できれば初期の重履帯希望!)が発売されるのかも。

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ターレットリングの下部になにやら突起物が付いているのが疑問だったけど、よく見るとアバディーンの実車にもついている。(写真は今は無きTanxheavenから)。細かいところまで実車をリサーチしたようで、安心できる。

 

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誘導輪外側

初期のチャーチルでは、誘導輪外側の装甲部分にリベットが並んでいる。

まずはキットにある溝をプラストラクトの端材で埋めて平面にしておく。その後、IMAのキットに付属するテンプレートを参考にしつつ、実車写真を眺めてリベットの位置関係を掴み、リベット位置をケガいておく。

イギリス戦車のリベットの処理にいくつかのバリエーションがあることは、過去に記録したが、この誘導輪外側装甲のリベットは、「表面が平らに近い」独特のリベットである。それも、実車の生産工程でリベット表面を叩きでもしているのか、平面に近かったり、曲面が残っていたりと、意外と形状の把握が難しい。

このリベットの再現方法として検討したのは、ウェーブ(インジェクション)やアドラーズネスト(金属)のリベットの使用、タミヤのリー・スチュアートからの剥ぎ取り。その他、曲面の形状が近いアドラーズネストのブラインドリベットの頂点にある凹みを埋めることまで考えたが、いずれも決定打に欠いた。何にせよ、実車のリベット形状が平らすぎるのである。

結局、最終的には、パンチ&ダイで打ち抜いたプラペーパーを貼り付けたもので表現することにした。この場合、円形の周囲のエッジ部分が立って目だってしまうので、これをひとつひとつサンドペーパーで均すことにした。サンディング作業は、接着前にやる良い方法を思いつかなかったので、接着してから慎重に作業した。また、この部分は組み上げ時には側面装甲板が被さるので、十分に仮組みして位置決めした。


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仕上がりはこんな風。これを左右両面に作業した。

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